レコードを掘ることなんて

レコードを“掘る”ことなんて、なかなかできることじゃない。
大抵の場合、既に知っているレコードでまだ手にしていないものを探し当てるか、
レコード屋の店主のオススメを教えてカッコいい曲を知るか、
レコード屋のキャプションを探りに好みの曲を選ぶことが多い。
これは発見だ!なんて思いきやそれは既に“クラシック”だったり、
他のDJの持ちネタだったりする。


レコード屋でサクサクとする行為が“掘る”ことになるのであれば、
レコードを掘ることは簡単だ。
けど大抵の場合、“探す”か“知る”か“選ぶ”ことが多い。
本来的に“掘る”という行為は、あくなき探求行為に他ならない。




「レアなレコードを激安で抜いたなんて、心の中にしまっておけ」
と誰かが言った。というか、大好きな人が言った。
その言葉に盛り上がりすぎて(あるいは、その人の話があまりにも上手すぎて)
実は昨日のウズベキスタン戦の大半の時間は、
その話の中にいてしまった。


要約すると、
激安のクレイツをサクサクするという行為は、
評価されていない曲からカッコいい曲を“掘り当てる”、
その行為にこそ美学があるべきだし、
「定番曲」が安く入っていることはレコード屋のサービスにすぎないし、
レア盤が紛れ込んでいることはラッキーにすぎない。
(あるいはこれもサービスにすぎない)。


安レコから発見することに僅でも美学をもつなら、
“レアなレコードを買う”ことは
誰か評価した曲を追っている行為の一つに含まれるんだから
黙って心の中でニヤニヤしておけ、お前の幸運であって成果じゃない。
って話だった。


で、さらに様々な話題をまとめると、
トイストーリー3を観ろ。ってことだった。

上下刊がある、長編小説を読み切ったくらいに、
あたまに情報量がなだれ込んで来た時間でした。
いつも本当にありがとうございます。