ソクラテスに何度か死んでもらいます

別に恨みはないんですけど、
ごめんなさい、死んでもらいます。



っていうのは冗談で、演繹推論について、
自身の理解を深めたいため、
有名な三段論法のケースである、



■三段論法:基本形

(大前提)人はいずれ死ぬものである
(小前提)ソクラテスは人である
(結論)ゆえにソクラテスはいずれ死ぬ


を元に考えて、何度かソクラテスに死んでもらいます。
で、今僕が必要としているのは、

  • 三段論法とは何かを説明することではなく
  • 小前提から、大前提を導く思考経路をまとめること

研究で集めたケース郡、小前提を元に、
小前提を成す全体のモデル、大前提を導き出す思考経路を
理解しなおしたいのです。
なので、推論の順序を少し変えてみます。




■三段論法:変形

(小前提)ソクラテスは人である
(大前提)人はいずれ死ぬ
(結論)ゆえにソクラテスはいずれ死ぬ

これを事例にします。
こうした、自明の事実をもと、思考回路をまとめるメリットは2つ

  • 自明であるから、本当に正しいの?っていちいち疑わずに、思考回路に集中できる。
  • 上記と逆説的になるけど、自明なことを疑う癖が身につく。


じゃあ、はじめます。





まず、小前提と結論がわかっている状態。

(小前提)ソクラテスは人である
(大前提)??????
(結論)ゆえにソクラテスはいずれ死ぬ


この場合、導出される大前提は明らかです。
大前提=人はいずれ死ぬ


A=B →  *=* → A=C
を成り立たせるためには
A=B → B=C → A=C 


っていうケース。



さて、ここからが本番。


■結論(ケース)だけ現状でもっていて、
その結論(ケース)を元に、
小前提:結論の主の存在は何か?
大前提:主の存在はどうなっているのか?
を導き出したい場合。

(小前提)ソクラテスは?
(大前提)???????
(結論)ソクラテスは死ぬ


ってケース。


研究だと…
小前提を成す、集めているケースはあるものの、
なんとなくの暗黙知で集めてきているケースである場合。
これから、
暗黙地を引き出して、大前提と、小前提を導き出したい。
というケース。


論理式で書くと、
A=? → ?=? → ?=C
っていう、ほぼ絶望じゃねって状況。

この場合、以下の方法で考えて、中の大前提を推論できます。



■is-a 関係を用いて抽象化する

①is-a 関係で抽象化する
ソクラテス is a 人間である



②A=B → ?=? → A=Cの型から、大前提を導出する

ソクラテスは人である
????
ソクラテスはいずれ死ぬ


↓大前提を導出


ソクラテスは人である
人はいずれ死ぬ
ソクラテスはいずれ死ぬ



このケースは、ソクラテスとは何かを説明できるときに有効。
もちろん、導出された大前提は仮説にすぎないので、
検証する必要がある。

  • 帰納的にいつまでも死なない人という反例がないことを示すか
  • 人はいずれ死ぬことを演繹推論して妥当性を確認するかである

■has-a 関係で具体化

①has-a 関係でソクラテスを具体化する
ソクラテス has a 心臓,目,腎臓,脳....

A=B → ??B=C?? → A=Cになる。


②has-a関係で具体化したものと結論の論理を結びつける

これは仮説であるB=Cを、導出した後、
その妥当性を増すために、演繹的に妥当である論理を組み立てる作業。


脳は生命を維持する重要な臓器である。
その脳を形成する脳細胞は老化ととも減少し、機能が止まるときがくる。(has-aの具体化をしている)
ゆえに、脳はいずれ生命を維持する機能を失う


③A=B → B=C → A=C を結びつける
A=B:ソクラテスは心臓、目、腎臓、脳・・・からなっている
B=C:そのうち、脳は生命を維持する重要な臓器である。
   その脳を形成する脳細胞は老化とともに減少し、機能が停止する。
   ゆえに、脳はいずれ生命を維持する機能を失う。
A=C:ゆえに、ソクラテスはいずれ死ぬ


このケースは用いられる結論の存在が
十分に砕ける対象である場合に有効であり、
その砕いた現物の振る舞いを論じれることが必要。

よし、次。
■has-a 関係で抽象化

ソクラテスがあるものを構成する一部としてhas-aで抽象化する
絶望的戦線にむかう海軍A has a ソクラテス
(海軍 has a 武器,兵隊,戦略)


②has-a関係で抽象化したものと結論の論理を結びつける
海軍Aは第一陣で浜辺に乗り上げる軍隊で、
敵軍の総攻撃を受けて、そのうちの80%が死亡してしまう。
かつ海軍Aは一度入隊すると、10回出兵するまで脱退できない。
0.2^10でしか生き残る可能性はない


③A=B → B=C → A=C を結びつけ
ソクラテスは海軍Aの構成されている。
その海軍に入隊すると、0.2^10でしか生き残る可能性はない
ソクラテスは、ほぼ確実に死ぬ。



んんんーーーーhas aで抽象化すると、
制度おちるんですかね。
一度だけの思考だからなんとも言えないけど…。

よーし、次。
で、is-a・has-a、抽象・具体の4パターンが考えうるけど、
the ソクラテスという実態をこれ以上具体的に、
is-a関係で分けことはできない。
なので、この3パターン。





終わってから、眺めてみると…
あるケースを成り立たせる小前提、大前提を浮き彫りにするには、
①ケースの主とは何かを宣言する(has-a is-aを用いて)
②宣言した“ケースの主”がどのように成り立っているのかモデルを説く
③そのモデルを元に、結論を論ずる

こんなフレーム…なのかな。
②は果てしなく自由度が高いけど…。
自分が何がわからないから、研究が進まないのか、
それを判定するツールにはなりそう。

何がわからないのか、がわからないのが一番つらく、ストレスがたまる。
とりあえず、ひと段落。